医療機器は海外の巨大グローバル企業が市場を占め、大きな貿易赤字となっています。この現状改善に向け、日本も様々な国内医療機器産業の成長施策を打ち出しています。しかし、日本発の画期的医療機器は未だ乏しい。この要因には、日本の医療機器企業が「新医療機器」と呼ばれる、新たなメカニズムやコンセプトを持つ製品開発リスクを取らないことがあると考えられます。
この状況を打開すべく当社は、現名古屋大学大学院医学系研究科の佐藤和秀特任講師、大手医療機器メーカーの元研究員の塚本2名で設立。2023年4月1日に、名古屋大学発ベンチャーの称号を授与しました。
当社は、佐藤、塚本の2名が4年ほど前から共同研究を行ってきた成果の社会実装を目的としています。目指すのは、「身体の内部、どこにでも光を届けられる医療機器」です。当社はこの技術の実用化を、IVR（Interventional Radiology: Ｘ線やCT等の画像を見ながら行う低侵襲治療技術）、特に、人の全身に通る血管を利用することで実現できるのではないかと考え、検討を進めました。
その結果、血管経由でデリバリー可能な細径（直径 1.0-1.5mm）で、かつ、デバイス先端から血管側方（血管壁側）に、ある特定の光の強度、密度で照射することにより、血管壁を光が透過し、その光が体内組織を高効率で照射可能なシステム、及びデバイスを世界で初めて開発するに至りました。
当社は、この「血管を経由した光のデリバリー」を実現できる当社独自のシステム、デバイスを基盤とし、これまで実用化に至らなかった光を用いた神経系疾患治療や再生医療の実用化、及びこれまで光治療が行われていたものの適用範囲が限定的であったがん治療（PDT、NIR-PIT）の適用範囲拡大を目指し、研究開発を行っております。
代表取締役職 塚本俊彦
| 社名 | イルミメディカル株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 〒463-0018 愛知県名古屋市守山区桜坂四丁目201番地 クリエイション・コア名古屋 203号室 〒463-0018 愛知県名古屋市守山区桜坂五丁目301番地 サイエンス交流プラザ 5号室 |
| 代表者 | 代表取締役 塚本俊彦 |
| 設立 | 2023年2月15日 |
| 資本金 | 92,995,080円（2024年4月末現在） |
| 従業員数（役員含む） | 4人（2024年4月末現在） |
創設者 代表取締役社長兼CEO
近畿大学大学院修了(2006年)。修士課程修了までにアメリカ化学会のjournal 2報を含む全3報の論文を執筆、掲載に成功。学内Topの業績で奨学金全額免除を取得。大学院修了後、製薬、化学、医療機器の各研究開発職を経て、現在に至る。
| 医療機器メーカー時代、佐藤和秀先生との共同研究で「光×医療」の可能性を実感。eBioMedicineに成果を発表。 |
| 31歳で技術士（化学部門）取得。 |
| The Biodesigner Expert cource 修了（2018年3月） |
| 特許出願数 40件＋。 |
共同創設者、CMO（Chief Medical Officer）
楽天メディカル社が進めるNIR-PITの基盤技術研究者の１人であり、楽天メディカル社が進める臨床パイプラインの開発者。
| 名古屋大学大学院医学系研究科博士課程短縮修了(2011年9月） |
2013～2016年 NIH（米国）研究員、2017年から名古屋大学高等研究院YLC特任助教、2022年から特任講師。 |
| 論文数 約100件、受賞数 40件。 |